日本の終戦が遅れた楽観的なソ連頼り

最近、インテリジェンス(情報収集・分析)の重要性を記した新刊書「第二次大戦、諜報戦秘史」(著者=産経新聞論説委員・岡部伸)を読了した。その中では、日本軍のシンガポール攻略、無謀なインパール作戦の背景、ダブリンとカブールからの緊急電報の中身、スウ…

横綱白鵬の引退で考えたこと

大相撲の第69代横綱・白鵬(36)が9月末に引退した以上、相撲好きの吾輩としては、何らかの見解を書くべきだと考えた。そこで、購読している朝日・読売・産経の各新聞や週刊誌などに注目したが、あまり参考になる記事はなかった。特に朝日・読売・産経などは…

スパイ映画「クーリエ: 最高機密の運び屋」を観て

9月23日公開のスパイ映画「クーリエ:最高機密の運び屋」(英米合作、1時間52分)を、千葉県流山市の映画館で観てきた。この映画は、東西冷戦下で核戦争寸前に陥った「キューバ危機」(1962年10月16日〜28日の13日間)を、国に背いた軍人と名もなきセールス…

陸軍第七師団の誕生とその悲惨な結末

高校時代の日本史の授業で、教師が「日露戦争で、旅順の二〇三高地を占領したのは、旭川の第七師団である」と誇らしく語ったことで、以前から“北鎮部隊"と呼ばれた陸軍第七師団の歴史には関心を持ってきた。そうした中、書店で新刊書「第七師団と戦争の時代…

BC級戦犯のことは忘れてはならない

昨日の「読売新聞」(9月16日付け)に、見出し「BC級戦犯忘れられた闇ーあえて直視する戦争責任 国家と個人の罪 処刑された920人の命…山折哲雄」という記事が掲載された。以前から気になるテーマであったので、全文引用する。 ◇ 〈※BC級戦犯ー東京裁判…

オホーツク管内の高校野球部の現状

「北海道新聞(オホーツク遠軽・紋別版)」(8月31日付け)が、久しぶりにオホーツク管内の高校部活の現状を取り上げた。その部活動とは野球部のことで、「管内の高校野球部員数 ピーク時の半分」「秋の支部予選参加は9チーム 小中高で連携知恵絞る」「少子化…

作家・吉村昭の北海道に対する思い

本当に、久しぶりに大作家・吉村昭(1927〜2006)に関する新刊書「食と酒 吉村昭の流儀」(著者=作家、俳人・谷口佳子)を読んだ。内容は、余り明らかになっていない吉村昭の食に対する゛嗜好゛のことであるので、非常に勉強になった。 ◇ 〈各駅停車の…

利用された「天皇訪中」を考える

産経新聞では、元中国人の評論家・石平(1962年、中国四川省生まれ。北京大学哲学部。88年来日し、神戸大学大学院文化学研究科博士課程修了。平成19年、日本国籍取得)の人生を振り返る連載「話の肖像画」(8月1日〜31日)が始まり、ほぼ同時に同人の著書…

新聞の東京五輪報道には問題あり

新聞の東京五輪報道に問題があるので、もう一本五輪関連で書くことにした。それは、吾輩が購読している朝日・読売・産経各新聞が、世界が注目する競泳競技や世界新記録が誕生した陸上競技、そして関心を持っていたウエイトリフティングに関して、全く解説報…

オリンピックは岐路に立たされている

新型コロナウイルスの世界的大流行の中、1年の延期を経て開催された「20年・東京五輪」が、8月8日に無事閉幕したので、スポーツ好きの吾輩としては安堵感で一杯だ。しかしながら、東京五輪開催を巡って、国際オリンピック委員会(IOC)の商業化のベール…

一向に進まない「対外情報機関」創設

我が国を取り巻く国際情勢は、北朝鮮の問題に始まり、中国の軍事大国化によって、一層緊迫を増している。そうした中、昨日の「産経新聞」(8月10日付け)の正論欄に、評論家・江崎道朗氏のタイトル「緒方竹虎が目指した対外情報機関」が掲載された。 ◇ 〈情報…

網走からオホーツクへ名称変更の経緯

ネットで、北見市の日刊フリーペーパー「経済の伝書鳩」(7月14日付け)を見たところ、年1回発行の地域文芸誌「文芸北見」(第51号、248ページで1250円)の内容が掲載されていた。そこで、まずは取り寄せた同誌の中から、「網走支庁」から名称を変更し…

「地域おこし協力隊」に期待して

北海道新聞「オホーツク遠軽・紋別」版(6月29日付け)に、オホーツク管内18市町村の「地域おこし協力隊」の特集記事が、4回にわたって連載された。協力隊については、以前からネットでオホーツク管内の自治体広報誌を読んで関心を持っていたので、地元の後…

コロナ禍による経済的損失の甚大さよ

本日から7月、いよいよ今月末には「21年東京五輪」が始まる。これまでの一年半、新型コロナウイルスの感染拡大で、飲食業、宿泊業、運輸業のほか、文化芸術(音楽や演劇、映画、美術〈公演・展示収入前年比約50〜80%減〉)などが甚大な損失を受けているが、…

陸上競技ファンなら知っておきたい事

東京五輪代表選考会を兼ねた陸上の日本選手権が始まったが、その前に陸上競技ファンにとって、非常に勉強になる新刊本「日本陸上界の真実ー日本スポーツ界の重鎮が正直に書き遺す。」(著者=元日本陸上競技連盟専務理事・帖佐寛章〈1930年6月7日生まれ…

松山千春と中島みゆき

6月12日午後8時30分から2時間、NHKBSプレミアムで放映された「伝説のコンサート 松山千春」(1999年12月放送の再放送)を観て堪能した。千春に関しては、以前から歌声以外の素行で“悪い話し"を聞くので、それなりに関心を持っていた。さらに松山千春…

全日本吹奏楽連盟の理事長が替わった

まずは5月29日付け「朝日新聞」の記事から紹介する。 ◇ 〈吹奏楽 新理事長に石津谷氏〉 全日本吹奏楽連盟は28日、千葉市内で総会を開いた。理事長を4期8年務めた丸谷明夫氏(75)が退任し、新理事長に千葉県の習志野高校吹奏楽部顧問の石津谷治法(いしづや…

ボブ・ヘイズの速さを知っているか

吾輩は、ウサイン・ボルトが出現するまで、1964年の東京五輪男子100㍍で優勝したボブ・ヘイズ(1942年12月20日〜2002年9月18日)が人類最速スプリンターではないか、とずーっと思っていた。そうした中、今月14日発売の月刊誌「陸上競技」(講談…

利根川の地形的な歴史と風情

利根川の近辺で生活して、毎週のようにJR常磐線の電車の中や乗用車の中から利根川を眺めていると、どうしても関東地方の大河・利根川の歴史に関心を持ってしまう。そういうことで、前にも2〜3回利根川を取り上げたが、最近も書店で中公文庫「利根川・隅…

国民の“命の敵" となった憲法9条

コロナ禍による移動自粛で、この連休も新聞や雑誌を読んで過ごした。この中で記憶に残る記事というと、「産経新聞」(4月30日付け)でのジャーナリスト・門田隆将のタイトル「国民の“命の敵"となった憲法9条」であった。 ◇ 陸海空の戦力保有と国の交戦権を否…

北海道ならではの教育機関の悩み事

ネットで「北海道新聞」の連載記事「札幌集中のリアル・広がる教育格差」(4月20日と22日付け)を読むと、北海道ならではの教育機関の悩み事が見えてきたので、オホーツク管内の友人から記事全文を送付してもらった。それでは、新聞記事の主要な部分から紹介…

アイヌ文化の理解力アップを求めて

千葉県佐倉市の国立歴史民俗博物館(歴博)で特集展示「アイヌ文化へのまなざしーN・G・マンローの写真コレクションを中心にー」(昨年12月22日〜5月9日)が開かれていたので、4月21日に訪ねてみた。会場には、同館所蔵のアイヌ資料が十数点展示されていた…

NHK北見放送局の“業務縮小情報"は本当であった

やはり、NHK北見放送局の“業務縮小情報"は本当であった。それでは順序だって、この重要な情報の経緯を記していく。まずは、3月1日に配達されてきた情報誌「選択」(3月号)から紹介する。 ◇ ーNHKの経費削減で放送設備が縮小 公共放送の質低下を危ぶ…

遠軽高校を盛り上げる地元企業

いよいよ明日から、コロナ禍での2年目の新年度が始まるが、まずは3月29日付け「北海道新聞」を紹介する。 ◇ 〈「寮の新生活楽しみ」遠軽高 球児向け施設完成〉 【遠軽】町内の建設業、菅野組(菅野伸一会長)が建設、運営する遠軽高野球部向けの寮「フォルシ…

ウイグル民族弾圧問題はこれからが正念場だ!

中国共産党による少数民族・ウイグル人への人権弾圧の惨状が国際問題化している中で、3月19日付け「産経新聞」は次のような記事を掲載した。 ◇ 〈女性の死 ウイグル社会に衝撃/収容所収監の父を探しに帰国/覚悟の行動 説得できず自責〉 あるウイグル人女性…

北海道の「戦後開拓者」は悲惨なものだ!

3月3日のネットを見ると、毎日新聞が次のような記事を配信していた。 ◇ 〈戦後開拓者の苦闘「残したい」 札幌の元教員が自費出版〉 太平洋戦争終結間際の1945年7月以降、国は空襲の被災者や海外からの引き揚げ者を農業に従事させ、全国各地の開拓を推…

JR北・四国の若手離職者の多さよ

JR北海道を応援するため、日頃から希望が持てる記事を集めているが、紹介できる資料がなかなか見つからない。特に、新型コロナウイルス感染症の拡大で、乗客が大幅に減少した昨春からは、収支が大幅に悪化した報道しかお目にかかれなくなった。そうした中…

瀬古選手が日本歴代50 傑から消えた

2月28日開催の「第76回びわ湖毎日マラソン」で、鈴木健吾選手が2時間4分56秒の日本新記録で初優勝したが、吾輩は余りこのレースを注目していなかったので、23㌔付近からテレビ観戦を始めた。ところが、20人近い選手が日本記録を上回るハイペースでレース…

芳賀・宇都宮LRTの整備の行方

月刊誌「鉄道ジャーナル」は、2〜3年に一度北海道の鉄道を特集するので、この時には購入するが、まさに2月20日発売の4月号はそれに該当する。特集「凍てつく北の鉄路」(9〜57ページ)では、北海道新幹線の建設工事を見る、最北端最後の砦ー孤高の一本道…

吉村昭研究会と「吉村昭文学資料館」

2月10日に「吉村昭研究会」(会長・桑原文明)から季刊会報誌「吉村昭研究第53号」(72ページ)が郵送されてきた。その中で注目した読み物は、吉村昭の長男・司氏の「吉村昭文学資料館」の訪問記である。 ◇ 日本一小さな文学館を訪ねるー吉村司 父の作品を研究…