北海道と南西諸島の防衛態勢の考え方

現在進行中のロシア・ウクライナ戦争を目の当たりにして、少しでも軍事の知識を得体と新刊書「日本で軍事を語るということー軍事分析入門」(著者=防衛研究所防衛政策研究室長・高橋杉雄〈1972年生まれ〉、発行所=中央公論新社)を購入した。著者は、い…

樺太アイヌ最後の伝承者・藤山ハル

6月21日付「北海道新聞オホーツク版」に、見出し「『樺太アイヌと常呂』深い関わり 文庫39号発行 言語や舞踊伝承の歴史解説」という記事が掲載された。 ー北見市の常呂町郷土研究同好会(熊木俊朗会長)は、ところ文庫第39号「樺太アイヌと常呂」を発行した。…

遠軽町白滝の黒曜石は何が凄いのか

遠軽町白滝の黒曜石が、6月27日の官報号外第134号の告示により、国宝に指定となったことは以前に伝えた。しかし、白滝産・黒曜石の何が凄いのかは、研究者以外の者には良くわからないので、7月8日付け地元紙「北海道新聞オホーツク版」の記事を紹介す…

地政学上の重要性を増すポーランド

吾輩は、1989年の冷戦終結後の20年ほど前頃から、将来的にロシアを牽制する国家は、地政学的な理由からドイツよりもポーランドであると、親しい友人に話してきた。そうした認識であったので、6月3日付「朝日新聞」の書評で取り上げた新刊書「鉄のカー…

JR石北本線の現状と路線存続へ

JR北海道の現状を知りたいので、6月21日発売の月刊誌「鉄道ジャーナル」(8月号)を購入した。その号では「北海道夏の陣」としてJR北海道を特集し、最初のページで5月9日(火)の網走発(午前5時57分)特急「オホーツク2号」の旅行記「石北線特急にキハ…

対馬を福岡県に編入しように大賛成

6月3日付「産経新聞」は、風を読む「対馬を福岡県に編入しよう」(論説副委員長・佐々木類)と題して、次のように報じた。 ◇ 国境の島、対馬(長崎県)は古くから国防の最前線に立ってきた。中でも13世紀、蒙古と高麗(朝鮮)両軍による2度の元冠は凄惨を極めた…

滝上町の私設花園「陽殖園」の前途

今回は、北海道滝上町の重要な私設花園「陽殖園」を開墾・運営してきた人物を、同町が町民に配布する「広報たきのうえ」6月号で取り上げているので紹介する。 ◇ 〈シリーズ連載(50)〉ー滝上の人ー 〜理想の風景を作り続けて〜 今月号で滝上の人のコーナーも…

少子化が及ぼす過疎地の公立高の現状

5月27日付「読売新聞」は、11ページ全面で「過疎地の公立高 統廃合限界ー小規模化 開設科目に制約」と題して、次のように報じた。 ◇ ■加速する少子化 加速する少子化が、地域の高校教育の基盤を揺るがしている。過疎地が進む地域では公立高校の定員割れが常…

オホーツク管内の人口減少の実態

まことにローカルな話であるが、ネットを見ていたら1960年国勢調査の北海道市町村別の人口が、多い順から掲載されていた。さっそく、オホーツク管内の全26市町村の人口を見てみると、管内のピーク時の人口と言えるもので、現在の市町村人口と比べてみた…

樺太のことをもっと知ってほしい

昨年5月に根室市を訪れた際、駅前の土産物屋に入って書籍コーナーを覗いていたら、主人が近づき「知り合いの北海道新聞の記者が書いた本です」というので、新刊書「追跡 間宮林蔵探検ルートーサハリン・アムール・択捉島へ」(著者=相原秀起、2020年4…

遠軽町白滝産・黒曜石の解説記事

昨年11月に遠軽町白滝産の黒曜石が国宝に指定されたことは、既に題名「遠軽町白滝の黒曜石が国宝に指定」で紹介した。そうした中、地元紙「北海道新聞オホーツク版」が4月27、28、29日付けの3回連載で、タイトル「国宝指定へー白滝産/黒曜石を語る」と題し…

復刊「マルクスに凭れて六十年」を読んで

ネットを見ていたら、カール・マルクスの「資本論」を都合3度も全訳した岡崎次郎(1904〜84?、東京帝国大学文学部と経済学部を卒業、九州大学と法政大学の教授、北海道江差生まれ)の著書「『マルクスに凭(もた)れて六十年ー自嘲生涯記』増補改訂新版」(…

自衛隊の定員割れは常態化

ロシアによるウクライナ侵略や、北朝鮮の弾道ミサイル発射など緊迫する国際情勢を見せ付けられる一方で、国防の要・自衛隊の定員割れが長年2万人規模に至っていることを知ると、祖国を愛する者としては非常に心配になってくる。そこで、まずは令和4年3月3…

国交正常化で中国に贈られた遠軽の桜

1972年に田中角栄首相(当時)が訪中して、日中国交正常化が実現して半世紀。その際、中国側が東京・上野動物園に贈られたパンダ2頭の返礼として、日本政府は遠軽町の「大山桜」の苗木1000本とカラマツ1000本を贈り、うち180本を北京の「玉淵…

新田次郎が我孫子で過ごした4年間

千葉県我孫子市の“郷土歴史家"たちが毎月編集している会報「我孫子市史研究センター・会報250号(通算557号)」(発行日・令和5年3月28日)を、我孫子市の図書館で入手した。この中に、2月26日に行われた村上智雅子氏の報告会(参加人数・14人)の内容が…

北海道新聞の「羽ばたけ遠軽高」

またまた「北海道新聞」オホーツク電子版に、3月8、9、11日の3回(上、中、下)にわたって、〈遠軽/羽ばたけ遠軽高 公立校から全国へ〉という見出しで、次のように連載された。 1・上〈強豪部活、進学の決め手〉 「誰もが憧れる全国大会の舞台に何度も立…

遠軽高校の活発な部活動の背景

3月6日の夜、ネットで「北海道新聞」を見たら、見出し「遠軽高 ラグビー、吹奏楽、野球 部活動の強さの理由は? 生徒に密着〈デジタル版〉」という記事を発見した。すぐに遠軽町の後輩に連絡して、翌朝にその記事をファクスで送付してもらった。 ◇ 北海道…

次期検事総長は辻裕教か畝本直美か

ある面で専門的な題材であるが、昨年末の検察庁人事を新聞で見て驚いた。なぜなら、東京高検検事長に女性の広島高検検事長・畝本直実(司法修習40期、昭和37年7月生まれ)が就任するというからだ。 東京高検検事長は、検事総長に次ぐポストで、検事総長就任す…

ロシアのウクライナ侵略開始から1年

ロシアによるウクライナ侵略は、開始から2月24日で1年を迎えた。この間、購読3紙(朝日・読売・産経各新聞)や雑誌などで戦況の把握に努めたが、最も参考にしたのは民放BSの報道番組で、BSーTBS「報道1930」(平日午後7・30〜1時間半)とBSフ…

白滝産のジャガイモを知っていますか

本日(2月23日)の早朝、オホーツク管内の友人から同日付けの「日本農業新聞」の記事がファクスで送られてきた。その中身は「過疎高齢化、農業の疲弊、担い手不足ーー。課題が多く指摘される北海道の農業・農村地帯。だが、農山村再生への小さな取り組みを積…

「オホーツク街道」の遠軽町と湧別町

最近、北海道の廃線を巡る新刊本「北海道廃線紀行/草原の記憶をたどって」(著者=紀行作家・芦原伸〈1946年生まれ〉、2022年5月15日初版第1刷発行)を読んだ。その中の第3章「流氷街道をゆくーー名寄本線(遠軽〜名寄、138・1㎞)」では、鉄道の…

JR石北本線の現状を把握するために

2月14日付「北海道新聞オホーツク版」は、JR石北本線の現状を「第2期利用促進策 最終年度へ/石北線赤字改善 先見えず」との見出しで、次のように報じました。 ◇ 〈雪害運休、バスとの競合 打撃に〉 JR北海道が単独では維持困難とし、存続は地元負担を…

空海は「秦氏ユダヤ人」の末裔か

もう30年も昔、大作家・司馬遼太郎がNHK教育番組で「平安時代初期の僧・空海(774~835)は天才で、それは混血であったからだ」という旨の発言をした。その「混血」の意味を知りたくて、5年くらい前に地元の歴史講演会に参加した際、講師と参加者に…

高校スポーツ界は変革期

1月24日付「読売新聞」は、〈高校総体合同チーム「OK」/水球、バスケなど団体9競技〉という見出しで、次のように報じました。 ◇ 全国高等学校体育連盟(高体連)は2023年度から、少子化で部員が減り、チームを編成できない高校が複数で合同チームを組…

遠軽町を紹介するテレビ、新聞、新刊

日曜日の午前9時からは、毎週BS日テレの「北海道すたいる」を観ているが、1月15日に限って、9時11分から見始めてしまった。ところが、この番組で取り上げていたのは「遠軽町」で、驚きながら後の放映を見続けた。しかし放映後、残念な気持ちが残ったの…

13歳のトランペット奏者・児玉隼人君

謹賀新年。今年も頑張って文章を作成し、年末には6冊目の書籍として出版したいと考えています。それには、まずは健康が第一ですので、健康に留意して「情報収集」に努めたいと思います。 さて、今年最初の話題は、釧路市の中学生トランペット奏者である児玉…

大相撲・大関の昇進基準を考える

相撲好きにとって、12月28日のネットに掲載された「大相撲ジャーナル編集長・長山聡」(1956年生まれ)の文章は、大いに参考になった。なぜなら、初場所の番付は125年ぶりの「1横綱1大関」(明治30年5月場所、同31年1月と2場所続いた横綱小錦、大関…

月刊誌「正論」で紹介された遠軽町

12月26日付「産経新聞」を読むと、月刊誌「正論」(2月号)の新聞広告が掲載され、その中に「北海道・遠軽町 自衛隊に支えられて」(本誌編集部)という見出しがあった。そこで、さっそく書店で購入すると、6ページの記事であった。 ◇ 【特集日本の防衛/本誌編…

JR石北本線の現状について

JR北海道の経営状態がコロナ禍でますます厳しくなった中で、JR石北本線の乗客数が一向に改善しない現実が地元紙「北海道新聞」(12月11日付け)で報じられた。そこで、まずは「石北線存続/高まらぬ機運」という見出し記事から紹介する。 ◇ 〈自動車道延伸…

北海道のヒグマによる凶悪事件の背景

11月26日に、北海道の標茶・厚岸両町で放牧中の牛を襲うヒグマ(4年間で死傷数計65頭)を取り上げたNHKスペシャル「OSO(オソ)18〜ある“怪物ヒグマ″の記録〜」が放送されたが、最近では市街地でもヒグマが人間を襲う事件が起きている。そういうことで、…