JR北海道遠軽駅のそば店が復活へ

5月22日付「北海道新聞オホーツク遠軽紋別版」に、見出し「遠軽駅『北一そば』復活に力をー5年前店主死去で閉店」と題する記事が掲載されたので、まずは読んでみて下さい。

〈町内の萩原さん/夏開店へCF〉

遠軽】店主が亡くなり約5年前に閉店したJR遠軽駅構内の老舗立ち食いそば店「北一そば」を再開させようと、町内で飲食店を経営する萩原和浩さん(41)がクラウドファンディング(CF)で資金を募っている。今夏の開店を目指しており、萩原さんは「遠軽町民の思い出の場所を復活させ、駅周辺活性化の起爆剤にしたい」と意欲を見せている。

北一そばは、1941年(昭和16年)開業。店に60年以上立った勝本一子店主が2019年に死去し、後継者がおらず閉店した。改札外からも入店でき「おなかをすかせた遠高生(遠軽高校生)がたむろする場所」(萩原さん)だった。

さらに道内唯一のスイッチバック駅の名物として、鉄道ファンからも人気を集めた。勝本さんのそばを食べるために、遠軽駅を訪れる道外客もいたという。

萩原さんは、町出身で遠軽高を卒業後、福岡市でシンガー・ソングライターとして活躍しながら、イベント企画などの仕事をした。

体調を崩して22年8月に故郷に戻り、心の支えだった遠軽に恩返しをしたいと、町内で空き店舗を利用した飲食店経営に乗り出した。

北一そばについて、萩原さんは「青春時代のたくさんの思い出がある。故郷を出てからは『行ってきます』『ただいま』と気持ちを切り替える場所だった」と思い入れの強さを語る。

新たな店長候補は、萩原さんが友人から「面白い人がいる」と紹介された渡部みゆきさん(60)。長女が暮らす遠軽町を気に入り、昨年2月に引っ越してきた移住者だ。

渡部さんは沖縄県の宿泊施設で長く勤務した経験があり「遠軽の新たな名物を提供したい」と、エゾシカ肉を柔らかく煮込んだ「シカソーキ」入りそばなどのメニューを開発中という。

CFの目標額は200万円。支援金は店舗の改修や広告宣伝などに使う。15日にスタートし、21日正午現在、54人から計23万2千円集まっている。専用サイトで6月30日までに受け付けている。

実は吾輩は、今から11年前の13年7月1日付けで、「遠軽駅の駅そば」と題してJR北海道遠軽駅の立ち食いそば店のことを書いた。その内容は「天ぷらに何の具材も入っていない」というものであったが、ブログの書き込みの欄には遠軽町民と思われる人が「そば店の店主側」を批評する投稿であったので、その投稿を削除した。また、吾輩に対しても鉄道ファンと思われる人が「遠軽駅のそば店を中傷するな」と批判する投稿もあり、思い出深い文章になった。

そのような体験があったことから、その後遠軽駅を訪れて閉店中の立ち食いそば店を目にすると、どうしても昔の出来事を思い出してしまった。その一方で、JR北海道の路線存続を訴えてきたものの、JR石北本線の10万都市である旭川市北見市との中ほどの遠軽駅では、駅弁「かにめし」の販売停止(15年3月)、駅舎内のキヨスクの閉店(15年11月)、そして立ち食いそば店まで閉店(19年5月)していった。そういうことで、以前から遠軽駅には何らかの食事処が存在してもいいのではないか、とは思っていた。

以上のような経緯を経て〝罪滅ぼし″ではないが、地元の人が立ち食いそば店を復活させるためにクラウドファンディングを行うなら、それに協力したいと考えたものの、どうしても年寄(余り年寄とは思っていないが)は十分にパソコンを使いこなせない。そこで、萩原さんに直接寄付金を送付するために「北海道新聞遠軽支局」に電話して、萩原さんとのコンタクトをお願いしたところ、同人から電話があったことからそれなりの金額を寄付することができた。今後は、目標額の200万円が集まり、無事に開店に至ることを願うだけである。