プロラグビー選手の年俸は安過ぎる

明日(10月29日)、東京・国立競技場でラグビーの日本代表(世界ランク10位)とワールドカップ(W杯)優勝3度を誇るニュージーランド代表(同4位)とのテストマッチがあるが、その前の10月25日には定期購読している月刊誌「ラグビーマガジン」(12月号)を購入した。その中に「ラグビーの発祥」の地で欧州最高峰であるイギリスのラグビー界の現状と、プロ選手の年俸の安さが取り上げられていた。

そこで見出し「プレミアシップ2チームが破産宣告。残りのシーズンを11チームで戦う異常事態に。」の記事の中の、プロラグビー選手の年俸の相場だけを紹介する。

ーちなみに、2020-2021シーズンのプレミアシップ所属クラブトップチームの選手の平均年俸は17万㍀(約2800万円)。

ポジション別平均で最も高給取りはSOの17万600㍀(約2900万円)、次いでCTBの16万8000㍀(2800万円)、LOの15万900㍀(約2600万円)というデータがある。

逆に給料が安めのポジションは、SHの11万8000㍀(約2000万円)、HOの11万3000㍀(1900万円)。プレミアシップで100試合以上の出場経験を持つ選手の平均年俸は20万5000㍀(約3400万円)で、代表キャップ50以上のトップ選手となると32万5000㍀(約5400万円)となる。

サッカーのプレミアリーグクラブトップチームの平均年俸、約300万㍀(約5億円)と比べるとラグビー選手の給料は格段に低いが、プロラグビークラブが稼ぐことができる金額から考えると、選手の給料は高過ぎるという悲しい現実がある。ー

あまりプロラグビー選手の年俸を知ることがないので紹介したが、それにしてもラグビー選手の年俸の安さよ、という感じである。ラグビー競技の激しい肉弾戦を見れば、誰でも年俸の低さに驚くと思う。スポーツの世界は一般的に競技人生は短いにも関わらず、その道に残れるアスリートは少ないと言える。そうであるから選手は、現役のうちにそれなりの収入を得たいと考えるのは当然のことである。特にラグビー選手の場合には、引退時には身体がボロボロになってセカンドキャリアをスタートさせていることを考えると、本当に気の毒になってしまう。

吾輩は最近、ラグビーの国内最高峰リーグワンの選手と、たまたま昼食の時に隣り合わせになった。相手は外人選手を含んだ三人組であったので、その中の一人に「ラグビー選手ですね」と声を掛けた。対話した相手は、今シーズン移籍してきた選手であったので、「ラグビーのプロ選手であれば、年俸は最低二千万か三千万円は貰いたいですね」と述べたところ、相手は「そんなに貰えませんよ」と驚く素振りを示した。吾輩もプロラグビー選手の年俸が安いことは知っていたが、やはり「二千万円もいっていないのか」と納得したのだ。

考えてみると、我が国の野球やサッカーの世界では、トップアスリートともなれば年俸が億を超える選手がズラリと並ぶのが相場である。さらに最近では、バスケットボールの選手の中からも、ちらほらと億を超えるアスリートが出ている。その一方で、相変わらずアイスホッケーの選手の年俸が厳しい現実がある。また、日本ハンドボールリーグも2024年9月に「次世代型プロリーグ」を目指しているが、なかなか難しい面もあるようだ。

それでは、ラグビー選手は年俸の安さを何でカバーしているのか。おそらく、エリート競技、高学歴者(選手のほとんどが大卒)の競技などという精神的な誇り・プライドで競技を続いてきたと思う。だが、他の競技のプロ選手の年俸を知ると、プライドだけで競技して行けるわけがない、と感じるのは吾輩だけではない筈だ。つまり、これでは「霞を食って生きている仙人」と一緒であるからだ。

いずれにしても、スポーツの世界こそ「格差社会」そのものである。だから、吾輩のような心優しい持ち主は、虐げられている競技を応援したくなる。リーグワンの当面の集客目標は1試合平均8000人であるが、昨シーズンは新型コロナウイルス禍で観客数が伸びなかったので、どのチームも経営が苦しかった。みなさん、ラグビーを好きになって、ラグビー会場を訪れましょう!