IT業界の富士通とNECは頑張ってほしい

吾輩は、株を持っているが、日本経済新聞は購読していない。なぜなら、経済的な利益よりも“世界情勢"把握の方が、より関心が高いからだ。

前置きはそのくらいにして、一昨日ネットを見ると「富士通とNECの株高に注目せよ」という記事が目に入った。さっそく、富士通とNECの株価を見ると、どちらも上昇基調にあることは知っていたが、まさか買値近くまで高騰しているとは知らなかった。どちらも20年ほど前に購入した銘柄で、特に富士通は一時買値の5分の1まで値を下げ、長年頭を抱えていた。確かに、以前から米中対立により、米国などが次世代通信規格(5G)について、中国通信機器大手「華為技術」(ファーウェイ)の製品を排除する動きがあったので、日本の古くからのIT企業・富士通とNECの株価が値上がりすることに期待していた。

ということで、これからNEC所属のラグビーチームに関する話をしたい。トップリーグのNECチームのグランドが、近くに所在(1982年〈昭和57年〉10月、NEC我孫子事業所として誕生)するので、もう10年近く前から練習試合を観戦に行っていた。そうした中で、NECチームの関係者と話す機会があり、5年前か「NECの株価が上昇しないので困っている」と述べたところ、関係者は「選手たちも、会社の経営が悪いと不安になるし、いい選手も来てくれない」とボヤくのだ。調べてみると、過去には多くのラグビー日本代表選手が在籍し、昨秋のラグビー・ワールドカップ(W杯)日本大会に出場した田村優(11年〜16年)と茂野海人(13年〜16年)も、過去にはNECに在籍していた。

昨年も練習試合を観戦したが、その際に再びチーム関係者と会い、「どんどん有力な選手が去って、寂しいですね」と声を掛けたところ、「今は選手の方が偉いんです。昔と違います」という返事であった。また、その関係者は北海道オホーツク管内高校ラグビー界のことが詳しいので、聞いてみると「北見工業高校ラグビー部の顧問が友人だ」という。

そういうことで、一昨年秋に北見市立中央図書館を訪れた際の話である。図書館では、地元の雑誌「文芸北見」の文章をコピーしたが、その際に補助してくれた若い女性に「遠軽高校ラグビー部を応援している」という話をした。それに対して、女性は「父親は北見工業高校ラグビー部のOBで、今でも母校のラグビー活動には関心を持っている」というので、前述のNEC関係者の話しをしてから、「ネットで北見工業高校ラグビー部の活動を知ると、顧問は非常に熱心な先生だ。もしかしたら、北・北海道はレベルが低いので、部員数がそれなりに集まると、あと2〜3年で全国大会に出場できるかもしれない」と述べたところ、女性は嬉しそうな表情をした。

NECチームの話しに戻すが、今年始めに地元の喫茶店を出ようとしたところ、後ろの席でパソコンを打っているコーチがいたので声を掛けた。吾輩が「北海道の遠軽高校卒業で、ラグビー好きです」というと、このコーチは“知っている"という表情で、こちらを見た。ラグビー関係者に花園出場校の名前を出すと、ほぼ皆さん知っている。続いて、吾輩は「このまま連敗(結局、今季は6戦全敗)が続くと、来年秋開幕の新リーグに加盟できないので、頑張って下さい」と述べたところ、コーチは「今度、地元開催の試合を見に来て下さい」と応えた。

言うなれば、現在のNECチームは弱体化しているが、業績が上がれば有力選手を補強し、優勝争いに加わる下地はある。吾輩の推測であるが、前述の田村選手の場合は、プロ契約として2000万円から3000万円に、また茂野選手は1000万円から2000万円くらいの年俸を要求したが、実現しなかったので他チームに移籍したと考えている。プロ野球やサッカーと比べると低い年俸であるが、その金額すら支払えなかったのが当時のNECであった。

吾輩は、地元の不動産屋3人(ほぼ75歳以上)と親しく、それらの人たちは現在のNEC我孫子事業所の広大な土地買収(敷地面積=31万5千㎡)に関わったり、経緯を知っている。その人たちが言うには、「昔のNECの事業所には、多くの従業員(会社の説明では、2011年当時約4千人〈関係・協力会社を含む〉)がいたが、今は業績悪化からか半分以下になっている。そのため、近所の飲み屋街も元気がないし、敷地内にあるレストランや宴会場も昔よく利用したが、今は行くこともない」というのだ。

そのような説明を受けると、このままNECの業績が上昇してほしいと願うばかりだ。株価上昇には、吾輩が理解できない分野の成長があると考えるが、吾輩の認識は、米中対立⇒ファーウェイ排除⇒富士通とNECの株価上昇⇒社員の増加⇒ラグビーチームの強化と街の活性化、等というイメージになっている。