書名「でんすけ8」の‶はじめに″を紹介

6月12日に自費出版8冊目の「でんすけ8」の初稿が届いたので、少しづつ前書きの「はじめに」を書き始めています。

振り返れば、2012年12月からインターネットに文章を掲載し、それを書名「でんすけ」というシリーズ本として出版するのは、今回で8冊目となります。2冊目を出版した際には、友人たちから「こうなったら10冊を目指すべきだ」という激励を受けたが、この際には「10冊出版するとなると、80歳になってしまう」と返答したが、今回の8冊目は7冊目からわずか1年2カ月の期間で出版している。

さて今回上梓した文章は、25年4月~12月の55本、26年1月~5月の21本の計76本です。この期間は、ロシアのプーチン大統領の一言「ソ連崩壊は20世紀最大の地政学悲劇だ」(05年の年次教書演説)という思い込みから、22年2月24日から始まったウクライナ侵攻に依然として血道を上げている。また、中東ではイスラエル軍とパレスチナ自治区ガザのイスラム主義組織「ハマス」と、レバノンを拠点とする親イラン武装組織「ヒズボラ」との戦闘はいまだに収まらず、さらに2月に米国がイスラエルとともイランへの軍事攻撃を始めるなど、ますます国際情勢が複雑化してきた。

一方の北東アジアでは、中国の習近平政権が台湾を武力で統一する可能性を排除していない中で、海上封鎖演習など台湾への軍事的圧力を強めているほか、南シナ海ではほぼ全域に中国の権利が及ぶと主張し、フィリピンやベトナムなど沿岸国への圧迫を続けている。そして日本に対しては、日本固有の領土である尖閣諸島を中国領と強弁し、海警局船が日本の領海に侵入しているほか、レアアース(希土類)の輸出規制などで威圧している。そうした中で、米国の第2次トランプ政権は、米国とパートナー関係を維持するのであれば各同盟国は防衛費を増やすべきという方針を受け、高市首相は防衛費を27年度に国内総生産(GDP)2%にするとしていた目標を25年度に達成した。

いつものように、取り上げたテーマを分類してみると、やはり「遠軽町」関連が12本と最も多く、次いで「北海道」関連が8本、「スポーツ」関連が7本、「中国」関連と「栃木県」関連が各6本と続いている。今回「栃木県」関連が多いのは、地元のアイスホッケーチーム「栃木日光アイスバックス」と、久しぶりに戦時中の沖縄で県警察部長を務めた荒井退造(1900~45)を取り上げたからである。

次にこの書物の顔ともいえる表紙は、前述の荒井退造の功績を伝える活動をしている宇都宮市在住の荒井俊典氏が、荒井退造氏の長男・紀雄氏の夫人から提供された集合写真で、沖縄県知事に着任(45年1月31日)した島田叡氏を歓迎する「将棋大会」で撮られたものある。裏表紙は、ミラノ・コルティナ冬季五輪のフィギュアスケート・ペアで金メダル獲得し、東京・日本橋で「応援感謝パレード」(26年4月25日、沿道者約5万人)に参加した三浦璃来・木原龍一組を採用した。3冊から始めたグラビアには、主に27年のNHK大河ドラマ「逆賊の幕臣」の主人公に決定した小栗上野介忠順(1827~68)に関連する写真7枚を採用した。

最後は、人生の大先輩が激励してくれた文書を紹介して締めにしたい。

ー〈第八号刊行に思う〉

オホーツク海寒村に生まれ、官界をめざした「でんすけ」少年。スポーツと故郷をこよなく愛し、先般母校遠軽高校に多額の楽器を贈ったことは記憶に新しく。

あるフランス人の辞に「男は人を憎むのが一つの美徳だ」と。著者の場合、憎む相手は「不条理」や「不正」等であろう。これらの「不」と戦うべく「すざまじきは官仕え」と某官庁役人を早期退職し、構想十余年、ここに「世の警鐘」の書として「でんすけ」が誕生した。仮借なき言語、完膚無き筆致、時にはキザな会話、これら全て、好奇心による幅広い知識、執拗不可解な情報活動により、措辞は優れている。これらに通底しているものは「国を憂いて何が悪い」であろう。巷間話題の男子継承、インテリジェンスの重要性を多弁に説く、名論卓説は「群れず、恃まず、孤島を持する」を信念とする彼の真骨頂を発揮するもので、傾聴に充分と、ここに特筆する。ー   (2026年6月26日記)