舛添都知事の辞職の根底には女性問題がある

東京都の舛添要一知事は、政治資金の公私混同疑惑で、ようやく来週の21日に辞職する。マスコミ各社は、決断の遅さに「辞職は遅きに失した」と報道したが、筆者も全く持って同感である。そして、前回の都知事選の際、舛添氏の女性問題が公になっていれば、当選することもなかった。

その舛添氏の女性問題、以前から元妻・片山さつき参院議員が、元愛人の存在を明らかにしていたので、多少のことは知っていた。だが、舛添という政治家は好きであったし、一方の片山氏は元妻であったし、週刊誌も余り大きく取り上げないので、発言内容を「本当なのか」という程度で見ていた。ところが、一連の報道で、女性問題は“真実である"と確信し、今では非常に恥じている。国民の中にも、筆者と同じ感情を持っている人は多いと思う。

ここで舛添氏の女性問題を紹介すると、最初の結婚はフランス人女性で、二度目は片山氏である。片山氏との結婚当時の1988年、一人目の愛人が男子を産み、後日認知した。更に、二人目の愛人は、91年と95年に2女を産んでいるが、96年には現在の妻と結婚して、一男一女を授かっている。

更に、前述の元愛人との間では、裁判沙汰もあった。先ずは、一人目の愛人に対して、月額22万円の養育費を支払っていたが、13年に参院議員を退くと、家庭裁判所に収入が激減したことを理由に激減を求めた。しかしながら、最終的には、激減は認められなかった。また、二人目の愛人は、婚約不履行を理由に、訴訟で慰謝料を請求したとのこと。既に一連の報道で、舛添氏の「せこい」ことや、「卑しい」ことは明らかになったが、人格的にも問題があることが明らかになりつつある。

そのほか、辞職願いが遅れたため、舛添自身知られたくないことまで、週刊誌「AERA」に書かれた。それは舛添氏の父親が、朝鮮半島出身者ということだ。このため、潔く辞職しない背景には“血が関係しているのか"と考えた。つまり、日本人の“潔さ"が全く感じられないのである。

舛添氏の辞職に関しては、有識者が「身体検査が不十分であった」と述べているが、その前に報道の自由を徹底して欲しい。つまり「プライバシーの権利」を優先しているために、有権者が知りたいことが全く報道されない。特に出身国の出自、女性問題、犯罪歴は、ほとんどの新聞は報道しない。そのため、最近では“パンツ男"が大臣に就任している。その意味では、国会議員選や都道府県知事選の立候補者に対しては、多少のプライバシー侵害は、許されて然るべきと思う。何故なら、究極的には我が国の“安全保障"にも関わる問題であるからだ。

繰り返すが、舛添氏は政治資金の「公私混同」疑惑で辞職するのではなく、女性問題が根底にあるので、誰も支えなくなり辞職したのだ。そもそも、前述の女性問題を新聞などが報道しておれば、都知事選に出馬することもなく、立候補しても絶対に当選しなかった。何故なら、女性は絶対に舛添氏に票を入れないので、約211万という票は獲得出来なかった。だから、舛添氏は女性問題で辞職したと考えるのだ。