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北海道における中小企業の技術力

ネットで、10月15日付けの「日本経済新聞」北海道版を観た。そこには、見出し「車産業の道内調達率最高 15年度31.4%」に引き続き、

「道内で自動車産業サプライチェーン(部品供給網)の拡大・強化が進んでいる。2015年度の道内自動車関連企業による部品や設備機械、消耗品など合計の道内調達額は753億円、調達率は31.4%といずれも過去最高を更新した。11年の東日本大震災以後、リスク分散を目的として本州企業の道内進出が進んだことが背景にある。

道が変速機製造のトヨタ自動車北海道(苫小牧市)やクラッチ板のダイナックス(千歳市)など…(ここで文章が切れている)」

と書かれていた。

筆者が、この記事に注目した理由を説明したい。8年前か、夏に北海道・苫小牧市を訪れた際、昼食のために入店した食堂で、地元放送局が制作したドキュメンタリー番組がテレビ放映されていた。放映内容は、北海道には優良な中小企業が少ないので、北海道で自動車生産を始めたが、部品不足で苦労しているという話しであった。もう少し、詳細に説明すると、北海道に新工場を建設して自動車生産を稼働したが、地元に高い技術力がないので、部品供給率が10%前後という。一方、北九州に新工場を建設して自動車生産を稼働したところ、部品供給率が三十数%に達しているという。

もう少し噛み砕くと、北海道は部品供給率が低いので、わざわざ部品を本州から運ばなければならず、生産コストが多く掛かる。追い打ちをかけると、北海道の部品供給率は、新興国のタイ国と同じレベルというのだ。

筆者は、この番組を観た時、「そうか、北海道は室蘭市苫小牧市という工業地帯を抱えているが、部品供給力は東南アジア並みか」とがっかりした記憶がある。その時の記憶があるので、今回の新聞記事に驚くとともに、喜んでいるのだ。

しかしながら、喜んでばかりいられない。やはり、北海道は引き続き農業、水産業、観光業を強化しなければならない。特に観光業は、これまで強化されてこなかった産業であるので、まだまだ開拓の余地がある。その中で、最も重要なのは、地域が一体となって観光業に力を入れることだ。地域がバラバラでは、プランが素晴らしくでも、絶対に成功しないからだ。