遠軽町の楽曲「ああ・サンヒルパーク」を宜しく!

音楽的才能がない吾輩が、またまた“音楽"の話題を取り上げる。

5月28日(木)夕方、北海道遠軽町役場のホームページを見ると、動画投稿サイト「ユーチューブ」で、太陽の丘えんがる公園の「芝ざくら」を配信していた。さっそく動画(3分52秒)を見たところ、令和2年5月26日撮影という字幕が出て、美しい「芝ざくら」風景と、遠軽町の街並みの映像が、爽やかな歌声とともに流れてきた。数回見終わると、流れてきた音楽の“曲名と歌詞"を知りたくなり、地元の後輩に尋ねたが「知らない」という。

そこで翌日(金)、遠軽町役場の広報に電話を入れたところ、応対した男性が「撮影したのは自分です」というので、吾輩は「さすがに、2カ月に1回くらい『遠軽町芸術文化交流プラザ』(来年4月末完成予定、建設費約35億円)の建設状況を空撮しているので、ドローンの操作技術は上手いものですね」と誉めたものの、曲名は知らないという。その後、同男性から折り返しの電話があり、「調べたところ、曲名は『ああ・サンヒルパーク』といいます」という連絡があった。

さらに、作詞・作曲・歌手を知りたく、ネットで調べたところ、確信は持てない程度のことは解った。つまり、この楽曲に関わっているのは地元の人で、作詞は昭和5年生まれの男性、編曲と歌は同人の娘のようだ。また、作詞家の電話番号もわかったが、地元の後輩が「CD版が手に入ったので送ります」という連絡があったので、まずはCD版を聴くことにした。

そして6月6日(土)、楽曲「ああ・サンヒルパーク」のCD版が郵送されてきた。CDジャケットには、

○作詞=山田昌一

○作曲=千葉春一

○編曲歌=山田洋子

○制作=マイダスタッチ

と記されていた。しかしながら、ジャケットの裏紙に歌詞が記されていないので、歌詞は聴き書きすることにした。

1・朝靄に霞んだ 瞰望岩が/ファンタジーのように 浮かんできます/香りほのかな桜草 萌えるツツジに山桜/春の便りを いっぱい添えて/いつもあなたを 待ってる私/ああ 快感 サンヒルパーク

2・みどり溢れる オアシスに/夏祭りの歌が 聞こえてきます/お花畑のパノラマに 微笑んでいるヒマワリよ/弾む話しに 胸ときめいて/あなたと歩む サンヒルの道/ああ 快感 サンヒルパーク

3・けなげに咲いた コスモスは/虹のきらめきを 運んできます/色とりどりの5センチに 秋風が甘く吹き抜ける/トンボ止まった あなたの髪を/あかねに染まる 夕焼けの空/ああ マイタウン サンヒルパーク

というわけで、完璧とは言えないが、それなりに立派な歌詞になった。正直に言えば、素晴らしい歌詞なので、当初は遠軽町民の作とは思わなかった。

ところで、吾輩はどうしてこの楽曲が好きになり、気になり始めたのか、と考えていたところ、ある晩に“はっと"気がついた。それは吾輩が、若い時分に「本田路津子」(昭和24年1月生まれ)という歌手の歌声が好きであったことに関係している。若い人は、本田路津子と言っても知らないと思うが、歌声はほぼ「森山良子」(昭和23年1月生まれ)と同じで、言うなれば当時の女性フォーク歌手の双璧であった。今もCD版を持っているが、曲名を挙げると「秋でもないのに」「風がはこぶもの」「耳をすましてごらん」「サルビアの花」「今日は日はさようなら」ということになる。

話しを戻すが、この楽曲は地元でも余り知られていないようだが、吾輩の脳裏には、今では爽やかな楽曲として記憶された。それくらい、素晴らしい楽曲であるし、歌詞にも遠軽町のシンボル「瞰望岩」が入っており、本当に遠軽町にふさわしい楽曲と思う。それを考えると、遠軽町は「音楽の街」を標榜している以上、なおさらこの楽曲を全面的に打ち出して、遠軽町の観光に利用するべきだ。

次は「芝ざくら」の話しに移るが、吾輩の少年時代の「芝ざくら」と言えば、滝上町の「滝上公園」であった。ところが、最近では大空町の東藻琴芝桜公園の「芝ざくら」も有名になってきた。そこで、ネットで調べてみると、滝上町の「芝ざくら」は昭和32年にミカン箱一つから始まり、一方大空町は、昭和52年に一反ほどの芝桜を株分けから始まったという。だが、現在ではともに約10万平方メートルの面積に「芝ざくら」が植えられているというのだ。

その点、遠軽町の「芝ざくら」は、植えられた歴史も浅く、規模も小さい。そのためか、入場が無料である。そのような「芝ざくら」であるが、国内外の観光客にとっては、滝上町大空町の間に存在するので、遠軽町の芝ざくらを含めて「オホーツク三大芝桜」としてアピールしているようだ。いずれにしても「芝ざくら」の満開時期は例年5月末なので、今年は諦めて来年以降に期待し、現在の“コロナ禍難局"をともに乗り越えて行きましょう。終わりが宜しいようで…。