共産主義の興亡

 800ページの「共産主義の興亡」(8500円)を15日かけて読み終わった。著者はオクスフォード大学名誉教授で、イギリスの共産主義研究の第一人者である。著書の中身は、約150年前からの共産主義の歴史で、20世紀に入ると主にソ連史が中心になる。一口で言えば、1950年代までは、反体制派は全て刑務所に入れるか処刑、それ以後は処刑が出来なくなったので共産主義体制が崩壊した。粛清者が1000万人を超えること自体、病的な体制であった。現在、共産主義の国は、アジアの4か国(中国、北朝鮮、ベトナム、ラオス)とキューバに残っているが、いずれも「土着的革命」であり、ヨーロッパ共産主義運動とは違う。ここからは私の問題提起である。福沢諭吉は「脱亜」を提起したが、その意味は「欧米諸国から中国の漢民族と同じように見られたらたまらない」、簡単に言えば不良少年と付き合っているとろくな事がないと言う事である。アジアに共産主義国が残っている事は、150年前と同じように欧米諸国から馬鹿にされるのではないかと考えた。皆様の見解は?