プロの吹奏楽団・シエナとアマ吹奏楽団の違い

来週の日曜日(17日)、地元で開催される「我孫子吹奏楽団第30回定期演奏会」(料金=七百円)に赴く予定だ。もう、我孫子市柏市を含めると、あれこれ15回前後「市民吹奏楽」の演奏を聴いている。そして、毎回感じることは「よくも少ない練習で、これだけの演奏をするものだ」ということだ。それでも毎回、気になる音を2〜3回聴くので、プロの吹奏楽団の音は、どのようなレベルであるのかと、以前から気になっていた。

ということで、2月9日(土)に、遠軽高校卒の女性が団員になっている、「シエナ・ウインド・オーケストラ第47回定期演奏会」(料金=五千円)を聴きに赴いた。ちなみに、日本の三大吹奏楽団はシエナのほか、東京佼成ウインドオーケストラ大阪市音楽団というから、日本の最高レベルの吹奏楽を聴きに赴いたことになる。

演奏会には、高校時代に吹奏楽をやっていた妹と、その娘を誘って赴いた。その際の説明が、非常に参考になったので、かいつまんで書くと、

○高校時代、吹奏楽をしていたので、音の善し悪しが良くわかる。まず第一は、各パーツの音が一つになって聞こえてくる。あれは、一人一人がソロでも演奏出来るからなし得る音だ。

クラリネットのパーツでも、普通の演奏では必ず“キーン"という息漏れが出てしまうが、そのような音が一度も聞こえなかった。だから、安心して聴けて、さすがにプロは違うと思った。

などと話した。その後、改めて感想文を要望したところ、次のようなメールをよこした。

吹奏楽コンサートには、久し振りに行った。ホール一杯の響き、そして体が躍る音色が期待できるプロのコンサートは、なかなか聴くことができなかった。

プロもアマも、だいたい人数も楽器も同じA編成で演奏するので、どんな感じなのかと興味はあったが、音のバランスはピカ一。さらに、それぞれの楽器の嫌な音、間違いの音が全くなかった。また、今までアマのコンクールを何十年も聴き続けきたが、シエナの音は交響楽団に相当するものと感じた。

吹奏楽は、基本的には行進曲を奏でる音楽であるので、コンサートでの演奏は大変である。つまり、一人一人の技術がしっかりしていないと、自然と曲の良さが外れ、木管楽器はバラバラになり、金管楽器は突き出すという、間違いを犯す。

今回は、良い曲が多く、一人一人の楽器の音色を追いかける楽しみがあった。特に、ホルンのファンファーレは、一つの音として聞こえたし、トロンボーンの音色の良さには感心した。一つ一つ上げたら切りがないので、この辺にする。

最後は、アンコールの時に、観客を舞台に上げて皆で「星条旗よ永遠なれ」を演奏したことが、たまらなく楽しかった。その理由は、中学1年の4月に、吹奏楽部に入って初めて弾いた曲が、この曲であったからだ。いずれにしても、今回は全ての曲を口ずさんで、楽しい時間であった。ー

我が輩は、音楽的素養が全くないので、多少能力のある妹の批評を紹介した。でも、音楽的素養がない我が輩の感想を書くと、

○音が、非常にきれいであった。

○細かく、繊細な楽曲の部分を見事に演奏していた。

○難しい部分も安心して聞けた。

ということである。

さらに、妹との対話で参考になったことは、我が輩が「最近、吹奏楽の演奏を聴いていると、後ろの“太鼓打ち"の重要性がわかってきた」と述べたところ、妹が「パーカッションがダメだと、音楽そのものがめちゃくちゃになる。だから、パーカッションの担当者は、楽団のリーダーになる人が多い」と説明した。

ということで、プロとアマチュアとの違いを我が輩なりに説明した。いずれにしても、音楽を聴くことは精神的に良いし、同時に音楽をこよなく愛している音楽家を育てることにも繋がるので、是非ともプロ・アマ問わずに出掛けてみて下さい。