茨城県の国民宿舎「鵜の岬」の素晴らしさ

毎年、全国都道府県の魅力度ランキングが発表されるが、その際の最下位は4年連続で茨城県である。そこで、いつかは茨城県をアピールする文章を作成したいと考えていた。なんせ、みじかな利根川を越えると、そこは茨城県であるからだ。

実は茨城県には、絶対的な全国一の宿泊施設がある。それは、日立市に所在する茨城県国民宿舎鵜の岬」(客室数58室、収容定員204名)である。なんと、宿泊利用率が88.4%(2位は70.9%)、全国99の公営国民宿舎の中で、27年連続全国一である。この国民宿舎は、鉄筋コンクリート8階建てで、8階の展望温泉大浴場からは眼下に白い海岸と太平洋が見える。夕食は地産地消の海の幸と山の幸で、部屋は清潔感があり、温泉の質は海沿いにありながら素晴らしい。宿泊料金も、一般の国民宿舎と同じく手頃である。

という訳で、今週の平日に「鵜の岬」に宿泊した。この際、二階ロビーに“創立60周年記念吟行会"による、題「鵜の岬」の川柳23作品が発表されていた。作品は、全て傑作であるが、その中の「支配人賞」に選ばれた作品を紹介すると、

○私は鵜匠 夫をうまく操作する

○白砂青松 天女気分になる岬

○鵜の声も 60周年祝ってる

○若は忘れ 楽しむ一夜鵜の岬

更に“いわき番傘川柳会"の「支配人賞」を紹介すると、

○ようこそと 凪で迎える鵜の岬

○ふる里は 常陸の国と長良の鵜

以上の中の“長良の鵜"という意味は、鵜の岬が日本で唯一海鵜を捕獲しているので、当然のことに長良川の海鵜も鵜の岬で捕獲されている。

以上の説明で、鵜の岬の素晴らしさを理解できたと思う。つまり、茨城県も観光地として、捨てたものではない。ある面、茨城県は“水戸黄門に頼りすぎではないのか"と思うのだ。

例えば、茨城県の観光資源を取り上げると、

那珂湊市の魚市場(食事どころ多数)や大洗町の水族館(7尾のマンボウ)。

阿見町の「予科練平和記念館」(雰囲気は、鹿児島県の“知覧")

日立市の「吉田正音楽記念館」(展望カフェあり)。

などがある。それを考えると、少なくとも関東地方の人たちには、茨城県の魅力を知って貰いたい。それが、茨城県の最下位脱出に繋がるのだ。