地球温暖化とホーキング博士の警告

昨日、8月21日から運休していたJR石北線の特急オホーツクが、41日振りに運行を再開した。JR石北線は、台風9号などの影響で、上川〜白滝間が路盤崩落などの被害を受けて、不通になっていた。その間、我が輩が一番気になっていたことは、遠軽高校に美幌や北見から特急列車で通学している生徒たちのことだった。ネットで、父親が美幌から遠軽高校まで乗用車で送ったという記事を目にしたからだ。

一方、札幌〜帯広〜釧路間の石勝線・根室線の復旧については、見通しは厳しいという。何故なら、JR根室線の鉄橋が3か所も流されたので、運行再開は最短でも12月以降とのこと。このため、十勝地方の農産物は、9月15日から釧路港から八戸港へコンテナで運んでいるという。

今年8月の台風は、北海道には3個が上陸し、更に1個が接近したことで、北海道と岩手県が大水害に襲われた。思い返すと、2011年には「紀伊半島大水害」で88人の死者・行方不明者、12年は思い出せないが、13年は土石流で伊豆大島で39人の死者・行方不明者、14年は広島市で土砂災害で74人の死者、そして昨年は鬼怒川の決壊で茨城県西部が甚大な被害が出た。それを考えると、今年もどこかで、大雨による大災害が起きることは予想できたが、まさか北海道が該当するとは予想だにしなかった。

そうした中で、9月19日付け「産経新聞」に掲載された作家・石原慎太郎の「異常の気象の暗示するもの」という文章に注目したい。考えさせられる文章であるので、その一部を紹介する。

今から40年前に東京のあるホールで聞いたあのブラックホールの発見者天才宇宙学者のホーキングの講演をだ。

講演の後質問が許され、ある者が「この宇宙に地球のように生命体が存在し進んだ文明を保有する天体が幾つくらいあるだろうか」と質したら彼は言下に「三百万」と答えた。次いで誰かが「そんなに多く進んだ文明を持つ星があるならなんで宇宙船なり宇宙人が実際にこの地球に到来しないのだろうか」と聞いたらこれまた言下に、「地球なみに文明が進むとそうした星は自然の循環が狂ってきて宇宙時間からすると瞬間的に自滅し生命体は消滅してしまうからだ」と答えたものだった。そこで私が「宇宙時間での瞬間的というのはこの地球時間でいうと何年ほどのものですか」と質したら、彼が「まあ百年くらいだろう」と答えたものだった。

つまり、ホーキング博士は、地球の高度文明も消滅する時には“百年の時間で消滅する"と言っているのだ。その意味では、地球温暖化を早急に阻止したいし、核戦争も永久に阻止したい。

我が輩は、ホーキング博士の発言内容を無性に納得した。特に、最近の大雨を経験すると、明らかに地球温暖化が関係しているし、さらに勢いを感じるからだ。例えば、台風上陸が少なかった北海道に上陸・接近したり、最近のオホーツク管内の最高気温が35℃前後まで上昇していることだ。もう少し具体的に紹介すると、14年6月3日には、遠軽町で36.9℃と観測史上最高気温を更新、更に今年も5月21日には遠軽町で、最高気温が30℃を上回り、3日連続の真夏日を記録した。筆者の四十数年前の経験では、この地方で30℃以上になることは滅多になく、ましてや35℃前後まで上昇することなど、全く考えられないからだ。

という訳で、ホーキング博士の解説や理論に納得するとともに、近い将来、とてつもない自然災害が起きるのではないかと心配している。具体的には、一級河川の氾濫や大規模な土石流で、死者が数百人に達する事態である。その意味では、全国の河川整備は“喫緊の課題"なのかもしれない。