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昨日のボクシングWBC ダブル世界戦について

今日、朝刊を読んでいたら前日に実施された「ボクシングWBCダブル戦」の記事が、スポーツ覧一面に掲載されていた。この時間、私は東京駅地下街で、友人二人と飲食していた。それほど、ボクシングの世界タイトル戦に関心がなくなった。何故か。それはボクシングの世界チャンピオンが多くなり、チャンピオン戦の価値が低下したからだ。

私の少年時代、ファイティング原田(フライ級、バンタム級)や海老原選手(フライ級)のタイトル戦を熱心にテレビ観戦した。当時、ボクシングの世界タイトル戦は、それなりの価値があり、世界チャンピオンも輝いて見えた。

約10年前、大好きな作家である吉村昭氏と沢木耕太郎氏の対談を、書物か雑誌で読んだ。吉村氏は、若い頃の昭和20、30年代、ボクシングが好きで、日曜日には東京・後楽園ホールに通ったとの事。また、沢木氏は、カシアス内藤のことを書いた著書「一瞬の夏」を出版したボクシング専門家である。その二人の対談で、吉村氏は「最近、ボクシングを観戦していない。その理由は、やたらに階級が増えて、一番軽いフライ級の下にも階級が出来た。フライ級のチャンピオンになれない人のための階級だ」と発言、沢木氏も同意していた。

まずは、現在の世界ボクシング界は、どのような現状にあるのか。ボクシングの世界王座認定団体は、1960年代初めまでWBAだけだった。その後、63年にWBC、83年IBF、88年にWBOが設立され、それ以降は4団体が並立している。

それでは、世界チャンピオンは現在、何人いるのか。階級はヘビー級からミニマム級まで17級あり、4団体であるので計68人(一部の階級は空位)との事。ちなみに、ロンドン五輪では、ボクシング10階級、レスリング7階級、ウエイトリフティング8階級、柔道7階級で実施された。

これだけ世界チャンピオンがいれば、世界戦も関心がもたれないし、チャンピオンも輝かない。現在、日本の現役世界チャンピオンは8人であるが、どれだけの人が名前と顔を知っているだろう。

そして、なぜゆえ、こんなにも団体が設立されたのか。多分“カネ"に絡んだ事だろう。その意味では、ボクシング界の現状は、将来のスポーツ界の前途を暗示しているのでないか。少し悲観的過ぎるか?